“東北一小さな漁師町から日本一の味を”とのキャッチフレーズを掲げる魚市場。自慢の一つが刺網で獲った活魚の活きのよさ。地元はもとより築地や名古屋、金沢などの取引先からも高い評価を得ています。そして、もう一つの自慢は取り扱う魚介類の多種多様さ。カレイ、ヒラメ、ハゼ、アナゴ、シラウオ、タラ、サヨリ、サバ、タコ、ウ二、アワビ、アサリなどが季節に応じて水揚げされます。中でも七ヶ浜の魚として人気が高いのがボッケ。卵を持った10月11月頃が旬で、漁業協同組合が主催の販売イベン卜も開催されます。
活きのよさの秘訣は漁船に完備された冷水機。現在、漁業者は漁船に冷水機を導入し、冷水を循環させるなど徹底した水温管理を行っています。さらには、水揚げ後も冷却水槽に入れ、鮮度を維持。カレイやヒラメのスレの無さ、真っ白な腹は鮮度の証であり、設備投資をはじめ漁業者の努力の賜物でもあるのです。
震災で魚市場の建物が被災し、競りが開催できないため、現在は相対取引が中心。ヒラメやカレイなどは特定の出荷ルートができ、指名買いされています。その一方で、魚市場の伝統は競り人に一声で応じる「一発競り」。新・魚市場の完成による、即断即決の独特な競りの再開が待たれています。
「サカナップみやぎ」では、宮城県内の産地魚市場を紹介する動画が公開されています。ぜひご覧ください。