レポート
2018.07.29

南三陸町の新ブランド「戸倉っこかき」

「戸倉っこかき」を知っていますか?
国内で初めて「海のエコラベル」とも言われる「ASC認証」を受けたブランドの牡蠣です。

南三陸町はカキの養殖が盛んな土地でしたが、震災前の状態だと、カキの養殖棚が窮屈に見えていたという戸倉の漁師・後藤さん。
被災し、津波で何もなくなった状態で、逆に新しいことに挑戦してみようと思ったそうです。

密集状態の養殖を止めて、牡蠣のひとつひとつに海の栄養分がいきわたるには…という計算を大学教授らと相談して、震災前の3分の1以下に養殖施設の数を減らす決断をしたそうです。
売り上げも3分の1になるんじゃないかと周囲からの反発もあったそうですが、試験的にやっていく中で通常出荷まで2~3年かかるカキが1年でこれまでよりも大きくなったので「これはいける」と漁師仲間を納得させたそうです。

カキの糞で海底の汚泥も懸念されていましたが、そのやり方で徐々に解消され、海の環境も昔のようにキレイになっていったそうです。
それが評価され、「ASC認証」に至ったということでした。

欲張ってたくさん種付けしたほうが身が小さく、少し余裕を持たせて育てたほうが大きな身になるという、昔話のような構図のお話でした。
実際に、船の上でカキをむいて食べさせてくれましたが、身の大きさと甘みはこれまで食べたカキで
トップクラスの美味しさでした。

南三陸の豊かな海が育む「戸倉っこかき」

  1. かきを引き上げる遠藤さん
  2. この海がおいしいかきを育てる

後から聞きましたが、やはり2~3年すると、身が育つ過程で旨味だけでなくエグみも含んでしまうようで、1年で出荷できるというのは甘みが強く前面に出てくるようです。

そんな美味しい戸倉の「戸倉っこかき」。みなさんも機会があったら是非食べてみてください。

 

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