慣れない手つきで、包丁を握る子どもたち。大きなアジを前に、悪戦苦闘しています。
実はこれ、先日、行われた「海と日本 さばける塾 in みやぎ」の一コマなんです。魚をさばくことを通して、魚の魅力やおいしさを感じ、魚を育む海の大切さを考えてもらおうというイベントで、9/1(日)に塩竃市魚市場の魚食普及スタジオで開催されました。参加してくれたのは、小学2~6年生の子どもとその親御さん8組17人です。果たして、見事、さばくことはできたのでしょうか!?
講師は、料理教室「七ツ森」のあさの ゆか先生。食卓でお馴染みの魚、アジのさばき方を教えてくれました。
普段、そのままの形のアジを見ることさえない子どもたちは、特大のアジを見て感動した様子。そんな子供たちにも分かりやすいように、あさの先生は鱗の引き方、ぜいごの取り方、包丁の入れ方などを実演しながら丁寧に教えてくれました。初めて見る光景に、子どもたちは目を輝かせて見つめていました。手際よく、きれいにさばいてく様子が、子どもたちの目には「かっこ良く」映ったのでしょうね。
いよいよアジのさばきにチャレンジ!
まずは、鱗を引き、ぜいごを取ります。最初は、アジを触る手も恐る恐る。覚束ない手つきながらも、感触を確かめながら鱗とぜいごを取っていきます。次は、頭を落とし、内臓を取り除きますが、慣れていない子どもたちにとっては、少し抵抗があった様子。こわばった表情を見せる子もいましたが、それでもなんとか済ませ、クライマックスの3枚おろしへ。この頃には、感覚をつかんだのか、包丁を持つ手に少し自信を持っているように感じました。魚をさばくことを楽しんでいるようです。
最後は、丁寧に小骨を抜いて、3枚おろしの完成!悪戦苦闘しながらも、みんな上手にできました!初めてとは思えない出来です。食べるのが楽しみ!
それにしても大きなアジですね。子どもだと両手でないと持てない、このサイズ。もちろん、宮城県の海で獲れたものです。こんなに立派なアジが獲れるなんて、宮城の海が誇らしいですね。
もうお腹ペコペコ。きょうは、アジフライとアジのつみれ汁にしていただきます。
ふんわりとなるようパン粉をまぶして、揚げていきます。キツネ色に揚がったアジフライ、おいしそうですね。つみれ汁は、アジのつみれをスプーンで丸めて、にんじん、大根が入った鍋に入れ煮ていきます。次第にいい匂いがしてきました。待ちきれません!
アジフライ&アジのつみれ汁が完成!
そして、あさの先生の掛け声で、みんな揃って「いただきます!」
一口食べて、「おいしい」。中はふわふわ、外はカリカリのアジフライ、旨みが染み出たつみれ汁をみんなおいしそうに食べてくれました。大きなアジフライに豪快にかぶりつく姿も。自分で一から魚をさばいて食べるご飯は、いつも以上においしいということを知ってくれたようです。
「魚のさばき方を知って楽しかった」「知ったことが多く、いっぱい勉強になった」「アジを食べたり、学んだりできた」「あんなに大きなアジがいるとは思わなかった」
「さばける塾」を終えた子どもたちはいろいろな感想をくれました。
きょう1日、魚をさばくことができるようになっただけでなく、命のありがたみ、魚を育む海の大切さも学んでくれたものと思います。日頃からお家でも魚をさばいてもらい、魚や海を身近に感じてもらえればと思います。そしてふとした時に、海やそこに暮らす魚のことを思い浮かべてくれると嬉しいです。