日本財団の「豊かな海を次世代に引き継ぐため」の取り組みとして、
海に関する教育や観光の拠点づくりを支援する「渚の交番プロジェクト」が全国で実施されています。
この度(2021年8月9日)、石巻市雄勝町でも、東北初となる「渚の交番 雄勝」が開所しました。
これで、全国で10か所に設置されたことになります。
「リアス式海岸の、海岸線の美しいところで、
キレイな海があって、豊富な魚介類もたくさんある。
そういうところで子供たちが生活する。
その子供たちが、将来大きくなって、
海事産業もしくは海事事業に関わっていく人たちが増えれば、
海に囲まれた日本にとっては有益だと思いますし、ここならば出来そう。
今後の発展が期待できるのではないかと思います」
こう語るのは、開所式に出席された日本財団の尾形武寿理事長。
自身も宮城県・石巻市の田代島出身とのことで、
地元の海に親しんでほしいという気持ちは強いそうです。
さて、「渚の交番 雄勝」が置かれた「MORIUMIUS(モリウミアス)」は、
築90年以上の廃校を、もう一度「学びの場」にしたいという気持ちから作られた施設。
これから海洋教育の拠点として、
子どもたち漁村留学プログラムやマリンアクティビティを提供していきます。
MORIUMIUS代表の油井元太郎さんは、
「この雄勝の自然を、地域を、一緒に作っていくというか、
向き合って作っていく子供たちに出来た拠点になりますので、
非常に楽しみですし、期待しています」
と、これまでの取り組みの成果と、これからの発展に期待を寄せています。
開所式にも出席していた、漁村留学モニターとして参加していた子どもたちも、
「都会じゃ絶対できないことが、ここでは当たり前にできるので、せっかくならそういうことをしてほしい」、「海に生息してる生物がもっと知りたい」
など、各々が目標を持っている様子。
実は、ここで一番の衝撃だったことは「火(を起こして)で炊いたご飯は美味しい」ということだったそうです。自分たちで生活する中で感じる変化や刺激が成長につながっていくのを見守っていきたいですね。