石巻市にある雄勝湾では、カキやホヤなどの養殖が盛んに行われています。
山に囲まれて栄養たっぷりな水が注がれること、
海が深く、波が静かなことなどが理由です。
この地域で新たな海産物のブランドが誕生しました。
その名も「三陸ムール貝」。
ムール貝と聞くと、ヨーロッパで取れるという印象を持つ人が多いと思いますが、
実は日本の漁港ではポピュラーで、よーく見ると岸壁にくっついて生息していたりします。
日本名だと、ムラサキイガイという名前です。
もともとはヨーロッパで生息していたムール貝。
日本にやってきたのは大正時代で、ヨーロッパからやってきた船に付着して運ばれ、
日本の沿岸に定着したと言われています。
もちろん雄勝湾でもムール貝は当たり前の存在。
養殖しているカキやホヤにくっついて、栄養を奪うため、漁師から見たら厄介者。
でも栄養たっぷりの雄勝湾で育ったムール貝は、食べると柔らかくて美味しい。
厄介者という見方を、三陸の新たな海の幸という見方に変えて、
新ブランドとしてムール貝を販売することになったんです。
去年ブランド化したばかりの三陸ムール貝。
お客さんからは「日本にムール貝ってあったんだ」とか、
「蒸しただけなのにすごく美味しい」という反応があるそうです。
売り出したばかりの三陸ムール貝。
宮城だけではなく全国へ、そして世界へと広がっていってほしいですね。