今では数少なくなった木造船の船大工。船大工歴60年の岩石さんを取材しました。岩石さんが若い頃は、船大工は10人ほどいたそうですが、現在歌津地区の船大工は岩石さん一人だけになってしまいました。
木造船は安定感があって、ボディの壁が厚くて丈夫なため、入り組んだ岩場で行うウニやアワビの漁で活躍してきました。しかしながら最近では比較的安い強化プラスチックの船が人気で木造船が活躍する場が減ってきています。
それでも岩石さんは職人の技を守り、船を作り続けています。
船一艘を制作するにはおよそ一ヶ月かかるそうです。岩石さんの船作りに欠かせないのは長年愛用している道具。様々な形をしたのこぎりや、舟用の「舟釘」など、船大工ならではの道具を用いて木造船を仕上げていきます。