11月1日から11月8日までの「海と灯台ウィーク」にあわせ今月3日、石巻市雄勝町で、SNSなどで影響力を持つ県内在住のインフルエンサーを招いて、大須埼灯台とその周辺の魅力を知ってもらうモニターツアーが開催されました。
主催は「日本財団」と「海と日本プロジェクトinみやぎ実行委員会」で、灯台の文化的歴史的価値を再発見し、灯台を使って地域おこしにつなげることを目的としています。
ツアーのゴールである大須埼灯台は、日本ロマンチスト協会から県内で唯一「恋する灯台」に認定されていて、若いカップなどに人気のスポットです。
参加者は、シンガーソングライターで「ホヤアイドル」を自認する萌江さん、紅白歌合戦でけん玉のギネス記録を達成した「石巻けん玉部部長」の小野寺ゴリさん、仙台市在住の料理研究家・さとうなぎさんの3人で、ツイッターやインスタグラムで多数のフォロワーを持っています。
雄勝町に今年5月に出来たばかりの「硯上の里おがつ」で行われたキックオフミーティングでは、日本ロマンチスト協会の柴田英知理事が、開催にあたり地元関係者や参加者に感謝の言葉を述べました。
その後のワークショップでは、漁師で「雄勝町渚泊推進協議会」代表の阿部久良さんが雄勝湾の生き物についてレクチャーしたり、雄勝総合支所地域振興課の牧野輝義課長補佐が雄勝硯伝統産業会館で名産の雄勝硯の歴史や特徴を参加者に丁寧に説明しました。
続いて、18年にリニューアルオープンした「雄勝ローズファクトリーガーデン」で、復興の現状や課題について学んだ一行は、国の重要無形文化財である雄勝法印神楽を伝える葉山神社へ。宮司の千葉秀司さんは参加者に神社に伝わる古文書を見せ、法印=修験者がかつて鬼を退治したという言い伝えを紹介してくれました。
昼食は、おがつ・たなこや内に店を構える伝八寿しで、復興グルメF-1大会にエントリーした「雄勝丼」を味わいました。
「雄勝丼」はワカメご飯の上に、雄勝の名産品であるホタテをボイルしてのせ、甘辛いたれをかけたオリジナルメニューです。
腹ごしらえを終えた参加者らは、漁船にのって、大須埼灯台へ雄勝湾クルーズに。
雄勝湾は周囲を山に囲まれたリアス式海岸。
船は、湾の出口に立つ白金埼灯台と白銀神社を横目に、荒々しい太平洋の外洋に出て、大須埼灯台のある大須漁港へ向かいました。
大須漁港についた参加者は、古き良き三陸漁村の特徴を色濃く残す大須浜を散策。
坂を上った先にある灯台では、灯台を管理する宮城海上保安本部の品野馨次長や、地元ボランティアグループ「大須灯台会」の小松英雄会長をはじめ地元住民がお出迎え。
インフルエンサーたちは、見下ろすとハートの形に見える大須漁港をスマホで撮影したり、特別な許可を得て灯台にのぼったりと、大須埼灯台の魅力を満喫しました。
参加したけん玉名人の小野寺ゴリさんは「けん玉で灯台という技があるのだが、実際に近づいたことはなかった。きょうは灯台の素敵な部分が見えた」と語り、料理研究家のさとうなぎささんは「次は娘2人と主人と家族で訪れたい」と話していました。
ツアーの模様は、12/6(日)5:55~のtbcテレビ「海と日本プロジェクトinみやぎ」で放送。