今日、10月10日の魚(とと)の日から、10月16日までの1週間は
「海のごちそうウィーク」!
“海のごちそうを食べる” ことを通して、
豊かな恵みを与えてくれる海の環境が今どうなっているのかを考える1週間です。
世界的な魚食普及が進んでいます。国連食糧農業機関の調べによると、
世界全体で見たときに、1人当たりの魚の消費量は右肩上がりに増え続けているそうです。
ある研究では、海の温暖化や酸性化などの影響によって、
2050年には、まぐろ、えび、いか、いくらなどが獲れなくなるかもしれないと言われています。
シーズン最終盤に入っていますが、
宮城県のこの時期の「海のごちそう」と言えば、カツオの刺身!
三陸沖の海でたくさんのイワシを食べたカツオは脂が乗っていて、刺身で食べると最高!
「戻りガツオ」の醍醐味ですね。
23年連続生鮮カツオの水揚げ日本一の気仙沼でカツオと言えば、刺身。
傷みやすいカツオは冷蔵庫ができるまでは刺身で食べられることは稀でしたが、
新鮮なカツオが水揚げされる気仙沼では昔から刺身で食べられていました。
一番おいしく、贅沢な食べ方=刺身で食べられることを
気仙沼の人たちは誇りにしていたそうです。
今年も水揚げ日本一は確実と言われていますが、気仙沼市の漁業関係者から心配な話を聞きました。
今年水揚げされているカツオは、特大サイズと小さいサイズが大半で、
多いはずの大型、中型のカツオが少ないそうなんです。
また、昔と比べると水揚げ量も減ってきているそうです。
今では10月中旬にカツオ漁のシーズンは終わってしまいますが、
昔は11~12月まで水揚げが続き、クリスマス・イヴに水揚げをしたこともあったと伺いました。
今では、カツオのナブラ(群れ)も小さくなってしまったと寂し気に話していたのが印象的でした。
その要因として、海水温の上昇、海洋汚染など様々な要因が考えられますが、
乱獲の問題も挙げられます。獲りすぎによって資源量が減ってしまうのです。
一方で、気仙沼で水揚げされるカツオの大半は、一本釣り漁で獲れたもの。
1匹ずつ釣り上げるので、一度にたくさんの量は獲れませんが、
水産資源量を保ちながら行うことができる漁法です。
これからの時代、一本釣り漁のような持続可能な漁法を見直していく必要があるのではないでしょうか?
乱獲の背景には、魚を安く、たくさん求めてきた私たち自身にも責任があります。
私たちの食生活・暮らし方を見つめ直すことも大切です。
ぜひ、「海のごちそうウィーク」に
海の恵みに感謝しながら、シーズン終了間近の「戻りガツオ」をご堪能ください!
そして、海の問題についても思いを巡らせてみてはいかがですか?
【「海のごちそうウィーク」HP】
https://uminohi.jp/gochiso-week/