こんにちは。事務局の東です。
今日は東京・赤坂にある日本財団ビルで開催された「日本財団ネレウスプログラム 海の限界シンポジウム」に参加してきました。
この「日本財団ネレウスプログラム」は2011年から始まり、気候変動学や経済学など複数の分野や組織が一体となって“海の未来”を総合的に予測し、その対応や解決策を研究するというプログラムです。
(ちなみにプログラム名にもなもなっている『ネレウス』はギリシヤ神話の海神で、ポントス〈海〉とガイア〈大地〉の子だそうです)
科学的研究を基盤とした持続可能な漁業と海洋保全の促進を目的として、現在は17の世界の研究機関が協力して調査研究・人材育成・周知啓発を行っています。
今回のシンポジウムでは、海洋政策関係者だけでなく、一般の人も海の専門家たちによる気候変動、水産資源管理、クロマグロ問題、食料安全保障、海に関する人権問題、環境メディア戦略についての講演を聞くことができます。
世界的に有名な海の研究者たちが集まり、日本語と英語が飛びかう会場にやや緊張してしまいましたが(同時通訳機を貸していただけたのでホッとしました)、地球レベルで起こっている海の変化を改めて知ることができたように感じます。
地球温暖化の影響で、海水温も上がると、魚は生息しやすい“より冷たい海”を求めて移動するので、緯度の高いところに魚が集まり、魚の生息分布が変わってきているというお話が本日のシンポジウムの中でありました。
実はこの話、今年「海と日本プロジェクト in みやぎ」でインタビューを撮らせていただいた塩竈市の佐藤昭市長も話されていました。マグロ漁に出た漁船から、なぜ?と思うような南の海に生息しているはずの魚が水揚げされることがあるのだそうです。
シンポジウムで聞いた話と、佐藤市長のことばと繋がったとき、世界レベルの話が急に身近なことなのだと感じました。
今日のシンポジウムで何度も繰り返されていたのは『持続可能性』というワード。私たちの普段の生活から決して切り離せない『海』を次世代へ引き継ぐためにも、海で起こっている変化や問題を正しく知ることは重要だと感じました。
ネレウスプログラム http://www.nereusprogram.org/ja/