レポート
2020.12.24

魚屋さんが感じる危機感

海の幸が豊富な三陸沖、「世界三大漁場」を漁場にする宮城でも、ある問題が起こっていると、石巻で鮮魚店を営む津田祐樹さんは話します。

「とれる魚が年々少なくなって来たり、小型化している問題があります」

「小さい魚っていうのは子供の魚なので、脂乗りも良くないですし、可食部分も少ないんですよ。そうなると、ちゃんと食用に回らなかったりするので、資源を無駄に使っているというか、そういう問題があります」

サンマや小女子の不漁など、近年ニュースで多く耳にします。そのように、水揚げ量が減った魚もあれば、これまで見かけることのなかったタチウオなども宮城で揚がるようになったりと、海の変化は年々感じていると言います。

これまで馴染みのない魚も増えて、お客さんにどう紹介して良いのかも困るケースがあるそうです。

「この辺の地域の子どもたちも、自分の地域で何が獲れているのか分からないとか、その地域の魚の味とか分からないとかね、そういうのは危惧しています」

これらの問題を扱うために、クラウドファンディングで絵本を作ることにした津田さん。

親子で一緒に考えてもらえるように、難しい表現は避けて、誰でも分かるように…と、内容には苦労したそうです。

完成した絵本は、子どもたちに届けようと、地元の保育所などに寄贈しています。

親子で一緒に考えてもらいたい

  1. 石巻津田水産 津田祐樹さん
  2. 地元の保育園に絵本を寄付
  3. 親子で考えてほしいという思いを込めて

「子どもには、『今魚が減っているよ』というところと、『海が大変な状況にあるんだよ』というところと、『それに向けてきちんとルールを作って、漁師さんたちがみんなで努力しているよ』というのを知ってほしかったな、って」

「こういう取り組みって、1年、2年で効果が出るわけじゃなく、これから20年、30年にわたって続けていかなきゃいけないので、絵本のみならず、イベントだったり、いろんな啓蒙活動みたいなのを、焦らず、末永くやっていきたいと思っています」

自分の子どもにもこの絵本の読み聞かせている津田さん。

今の子どもたちが大人になってこの問題が深刻化して対処しなくていいよう、する苦労が少しでも減るよう、今から一人ひとりの意識を少しずつ変えていきたいですね。

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