五月の日曜の朝。
気仙沼の小泉海岸海水浴場に人々が集まっていました。
何をしていたかというと・・・
ビーチクリーン。
気仙沼本吉サーフィンクラブが中心となり、
小泉海岸、登米沢海岸、小金沢海岸、大谷海岸、お伊勢浜海岸の市内5ヵ所の海岸で実施。
約100人が清掃活動に参加しました。
特に、小泉海岸は、地元の自然を守り、賑わい創出を目指す小泉ユニバーサルビーチユニット、通称「KUBU」と共催。サーファーと、地元の人々が一緒になって、ごみ拾いを行いました。
さらに、復興支援アイドル「 みちのく仙台ORI☆姫隊」や地元気仙沼の「産地直送気仙沼少女隊 SCK GIRLS」、「気仙沼市ビーチサッカー委員会」といった団体が加わり、老若男女、多彩な人たちでのビーチクリーンとなりました。
気仙沼本吉サーフィンクラブは、「いつもサーフィンしている海岸をきれいにしたい」との思いから、年に数回一斉清掃しています。その活動は、20年以上に及びます。
1991年に本吉サーフィンクラブ(現・気仙沼本吉サーフィンクラブ)が設立された当時、海水浴場となっていたサーフスポットにはゴミが多かったことから、ビーチクリーンを開始。
当初は、参加者の多くは地元のサーファーでしたが、気仙沼の海の波を求めてくる他の地域のサーファーたちも参加するようになり、毎回100名以上でボランティア活動を続けられるようになったそうです。
ところが、東日本大震災により各海岸が被災。当初、「サーフィンはもう出来ないのでは?」との思いがあったそうですが、唯一立ち入ることができた登米沢海岸の瓦礫撤去を2011年4月28日にスタート。市道もない中、クラブの呼びかけに応え、一人ひとりが参加してくれたそうです。
その後、地域住民からの要望により海底海中調査を開始。危険物などがないことを水中カメラなどで確認。7月にはサーフィンの自粛が解除され、10月には気仙沼市長杯第27回本吉サーフィンコンテストが地域復興も願う「復興祈念コンテスト」として開催されました。その後、大谷海岸、小泉海岸でもビーチクリーン・海底海流調査を実施。順次ポイント開放されていきました。
こうした活動が評価され、2008年に宮城県スマイルビーチサポーターに認定され、2014年には宮城県より県内初のスマイルビーチサポーターとして感謝状を授与されています。
震災によりビーチクリーン活動も人数が少なくなっていましたが、防潮堤工事も進み、駐車場が出来てきたことから、最近では震災前の人数に戻ってきたそうです。
こうした長年の活動の成果か、ここ最近はごみが少なくなってきており、この日もほとんどごみがない海岸もあったそうです。
地道に続けてきたビーチクリーンの輪が広がり、気仙沼本吉サーフィンクラブをはじめとした皆さんが、心から海を大切に思っているからこそなんですね。
これからも皆さんで、きれいな海岸を守っていってほしいです。
ビーチクリーンを終えた人たちは、皆、清々しい顔をしていますね。
やっぱり、きれいな海って、気持ちいい!
今度の日曜 5月30日は「ごみゼロの日」。この日から6月8日までの10日間、海洋ごみを減らすことを目的に、「春の海ごみゼロウィーク」全国一斉清掃活動を行います!
ぜひこの機会にごみ拾いに取り組み、未来の海について考えてみませんか?
参加方法など詳しくは、「海ごみゼロウィーク」のHPをご覧ください。